一般般若心経

思い込みの中で生きている

人は想像を働かせながら生きています。その想像が妄想になると現実との乖離が大きくなって、物事を正しく捉えられなくなります。これは人の発達した脳の負の側面として無意識のうちに想像を現実と思い込むことによるものです。程度の差こそあれ、人は自ら想像することに惑わされ苦悩しています。そもそも生きることが喜びでなければ、生きることは成り立ちません。本来ただ生きていることが喜びであり幸せなはずです。そう思えないことに問題があります。妄想を生むのは自分勝手・自己中心の自我・我欲(煩悩)です。妄想によって人は自らのために自然を破壊し、無用な争いを引き起こしています。人が捉えるこの世のあらゆることは実体なき空(くう)であると気付いて、無我・無執着となる修行が必要です。そうしない限りは解脱もできません。般若心経にもそう説かれています…